利益確定売りで主要コインが下落──ビットコイン、イーサリアムは堅調

トレーダーが過去数日間の利益を確定するために保有トークンを売却したため、主要な暗号資産(仮想通貨)は下落した。特にドージコイン(DOGE)とポリゴン(Polygon)のMATICは8%以上の下落で損失を招いた。

2大暗号資産であるビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)はサポートレベルで安定し、ビットコインは2万4500ドル強で取引され、イーサリアムは1650ドル付近でほとんど変化しなかった。XRP(エックスアールピー)とカルダノ(ADA)は4%下落し、柴犬コイン(SHIB)は3月16日の朝、近日公開のブロックチェーンのコードをめぐるドラマの後、12%も下落した。

バイナンスコイン(BNB)は、最も多い取引量を処理する分散型取引所(DEX)のユニスワップ(Uniswap)がネットワークに拡大した後に上昇した。この動きは、取引所とネットワークの双方にとって、ユーザーの増加、手数料の低下、新しい地理的市場への参入など、いくつかの大きなメリットをもたらすと予想されている。

取引所ビットフィネックス(Bitfinex)のアナリストは、ウォレットデータを追跡する指標には、長期的な強気トレンドがそのまま残っている一方で、短期的なビューは弱気市場の後期を表していると述べた。

「長期的な指標は依然として暗号資産市場の強さを示しており、それゆえ、現在のプルバックは過去3週間に予想された高い安値を形成するかもしれない」とビットフィネックスは電子メールで米CoinDeskにコメントした。

「ビットコインの正味の実現損益指標は、市場が大きな実現損失の体制に戻ったことを示唆している。そのため、まだ弱気相場の後期であり、強気相場の始まりではないことを忘れてはならない」とビットフィネックスは述べている。

この指標は、特定の期間における特定の資産の純損益をドルベースで計算するものだ。この指標は、市場全体のセンチメント、資本の流入・流出、ネットワークの収益性の傾向を反映する。

「市場が完全に強気に転じたと言うのは時期尚早だが、現在の正味実現損失の増加は、ルナ(LUNA)の暴落時やFTXの崩壊時に見られたピークに比べれば、まだまだ小さいと言える。これは、2022年と比較して、市場の本質的な強さが増していることの証しだ」とビットフィネックスのアナリストは付け加えた。

暗号資産は今週、投資家が暗号資産に特化した銀行に対する規制の締め付けの長期的な影響を一蹴し、アメリカの消費者物価指数(CPI)データが今後数カ月のインフレの鈍化を指摘したため、通常よりも高い変動率を示した。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:Bitcoin Holds Steady; Dogecoin Leads Slide in Major Cryptocurrencies as Traders Lock In Gains