2019年の「リブラ」記事まとめ──2020年、Facebookのデジタル通貨・リブラはローンチできるのか?

2019年の「リブラ」記事まとめ──2020年、Facebookのデジタル通貨・リブラはローンチできるのか?

Brady Dale
公開日:2019年 12月 23日 07:00
更新日:2019年 12月 24日 01:01

2019年6月のリブラの発表は、将来、「通貨の教科書」に刻まれる出来事だろう。成功事例となるのかそれとも早すぎた失敗事例となるのかはまだ分からない。我々は少なくともその歴史の目撃者であり、当事者の一人となる。

リブラは国境を超えた「グローバルなデジタル通貨」が夢物語ではなく、現実のものであることを知らしめた。その壮大なビジョンと可能性、そしてポテンシャルと裏腹のインパクトとリスクの大きさは、各国政府と規制当局からの大きな反発を呼び、今、その取り組みはスタート時の苦しみを味わっている。

2019年、CoinDesk Japanが取り上げたリブラ関連のニュースを振り返ってみた。2020年のリブラが見通せるかもしれない(タイトル後の日付は公開日)。

6月のリブラ発表前にあった“予兆”

6月の発表以前、いくつか予兆と言えるニュースがあった。

写真:Shutterstock

3月18日、Facebookが発表したステーブルコイン・プロジェクトについて、「Coindeskはバークレイズが投資家にあてたメモを入手。サンドラー氏はメモの中で、Facebookの発行するステーブルコインが2021年までに30億ドル(約3300億円)から190億ドル(約2兆1000億円)の収益をもたらす可能性があると言及している」と伝えた。

その後、5月にもいくつかのニュースが続いた。

  • フェイスブック、仮想通貨事業で協議。送金、買い物での利用視野に:WSJ報道(5/3)
  • フェイスブックが仮想通貨広告規制を緩和。自社通貨発行の布石?(5/10)
  • フェイスブックコインの体制強化?コインベースからコンプライアンス担当2人が入社(5/16)
  • フェイスブックがスイスに仮想通貨関連の子会社設立。ロイター報道(5/20)

一方で、13日には早速、「フェイスブックの仮想通貨プロジェクト、米上院が懸念。ザッカーバーグ氏に書簡で説明求める」と反発の動きが伝えられた。

6月初めには、リブラの登場を予感したかのように、2017年12月からの動きをまとめる記事を掲載している。

写真:Tobias Dziuba/Pexels

この記事によると、大きな発端は2017年12月、フェイスブックのメッセージング製品担当バイスプレジデントを務めていたデビッド・マーカス氏がコインベースの取締役会に加わったこと。そして同社が仮想通貨に取り組む理由を以下のように伝えた。

「フェイスブックのメッセージングプロダクトはいずれも、決済機能を持っていない。最大のライバル、中国のWeChat(微信)は決済機能を持っている」

2019年6月、「リブラ」構想登場

そしていよいよ、世界はビッグニュースを目にした。

図:LibraのWebサイトより

「カリフォルニア州メンロパークに拠点を置くフェイスブックは6月18日、同構想を説明するホワイトペーパーを発表。ユーザーがリブラを送受信でき、リブラを使用して買い物などができるブロックチェーンを基盤にした仕組みを説明した」

その後のリブラン関連記事は批判、反発に染まったと言っても良いだろう。米上院は即座に公聴会の開催を発表、素早い対応を見せた。

  • フェイスブックの仮想通貨リブラ、米上院議員の質問にいまだ回答せず(6/20)
  • フェイスブックの仮想通貨リブラ、公聴会を7月16日開催。米上院銀行委(6/20)
  • G7、フェイスブック「リブラ」を調査するタスクフォース設立へ(6/25)
  • フェイスブック仮想通貨の「規制に悩んでいる」。シンガポール中銀(6/28)

7月に入っても、その流れは変わらなかった。

  • 米議員、テロリストのフェイスブック仮想通貨悪用を懸念(7/1)
  • ロシア財務省、「リブラ」は他のデジタル資産と同じ扱い。仮想通貨での決済は認めず(7/3)
  • 英金融行動監視機構高官、「リブラにはいくつかの疑問」(7/4)
  • 韓国の監視当局、フェイスブックのリブラが金融の安定性に与えるリスクを警告(7/10)
  • フェイスブック、規制上の問題からインドでの仮想通貨ローンチを断念(7/10)
  • トランプ大統領:Facebookのリブラは「地位も信頼性もない…米国にリアルな貨幣は1つしかない」(7/14)
  • アメリカ、大手テック企業による“デジタル資産”発行禁止の可能性が浮上(7/16)

早速開かれた上院、下院での公聴会

7月16日(現地時間)には、米上院銀行委員会での公聴会が開催され、フェイスブックのブロックチェーン責任者で、ウォレット開発子会社カリブラのCEOであるデビッド・マーカス氏が証人として議員からの質問に答えた。

写真:Senate Banking Committee
  • Facebookのマーカス氏、給料を「リブラで受け取っても構わない」──米上院委員会で発言(7/17)

翌17日には下院金融サービス委員会でも公聴会が開かれ、前日同様、マーカス氏が出席した。

  • 米下院議員、Facebookに質問の嵐──マーカス氏、公聴会でペース乱さず(7/19)

マーカス氏はこの2度の公聴会が開催される以前にも、リブラへの理解を求める発言を積極的に行っていた。

  • 「フェイスブックを信用する必要はない」リブラの責任者、これまでの疑問に回答(7/4)

「フェイスブックは、リブラ・ネットワークに対して特別な責務を持つわけではありません。しかしユーザーが、フェイスブックが提供するウォレット「カリブラ(Calibra)」に対して、好意的な反応をしてくれることを願っています。我々は、金融データの分離に対するアプローチを明確にしてきました。我々は、コミットした内容に沿って行動し、真の有用性を提供するために努力するつもりです」

  • Facebook:リブラは消費者のプライバシーを尊重する──ブロックチェーン責任者から上院議員への書簡で(7/11)

「限られたケースを除いて、カリブラは顧客の同意なしに、アカウント情報や財務データをFacebookやいかなる第三者と共有することはない」

だが、マーカス氏の努力は実を結んだとは言えない。そして、公聴会の後も、リブラへの逆風は止むことはなかった。

  • Facebookのリブラは安全性の基本コンポーネントが欠けている(7/17)
  • IMF報告書:従来の通貨が電子マネーやステーブルコインに「凌駕される」可能性を示唆(7/18)
  • 米JPモルガン・ダイモンCEO:Facebookのリブラは短期的な懸念ではない(7/18)
  • 米消費者保護団体、リブラ協会加盟企業に離脱を要請(7/20)
  • ムニューシン米財務長官:リブラ、仮想通貨は「重大な懸念」──G7で見解一致(7/21)
  • Facebook リブラが金融安定に及ぼすリスクには 「最高の」 規制基準が必要:G7作業部会(7/21)
  • 英下院委員会、 Facebookリブラの徹底調査に乗り出すか(7/23)

数少ないが支援を表明する企業も

写真:Shutterstock

議会、規制当局などさまざまな方面からの逆風の中、7月下旬にはリブラ参加企業、あるいはフェイスブック本体からも後退と取れるニュースが伝わってきた。

  • VISAのCEO:Facebookのリブラ支援企業はまだ正式パートナーではない(7/24)
  • ザッカーバーグ氏「どれだけの時間がかかっても」──FBリブラへの規制当局の賛同を得るために(7/26)
  • Facebook、リブラがローンチされない可能性を認める(7/31)

もちろん、6月の発表から7月までの間に、批判ばかりが繰り返されたわけではない。

リブラ構想の発表から10日後の28日、主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)が開かれた大阪で、仮想資産サービス提供業者(VASP)サミット「V20」が開幕。CoinDesk JapanはCoinDesk Koreaとの共同取材で、V20に出席した金融活動作業部会(FATF)の元総括ロジャー・ウィルキンズ(Roger Wilkins)氏にリブラに対する考えを聞いた。

また、リブラの可能性に焦点をあてた記事も掲載した。

  • フェイスブック・リブラの可能性を探った──莫大なリターンを生むか(7/8)

数は多くないが、リブラへの支援を伝える記事もあった。

  • 仮想通貨取引所バイナンス、フェイスブックのリブラへの参画検討(7/1)
  • ウィンクルボス兄弟のジェミニ、Facebookのリブラ参画を検討(7/11)
  • マネックス、リブラ協会への加盟を申請中──VISA、ウーバー、eBayなどに次ぐ29社目になるか(7/26)

マネックスのその後の動きはまだ定かではない。だが、日本からのキープレーヤーとしてその動きは要注目だ。

リブラが生んだ要注目の流れ 「米ドル VS デジタル人民元 VS ヨーロッパ」

写真:Shutterstock

さらに7月には、その後、大きな注目を集める動きが生まれた。1つはデジタル人民元、もう2つは、ヨーロッパの動きだ。

デジタル人民元は2019年下半期、リブラから仮想通貨に関するニュースの「主役の座」を奪った。その動向は別記事で紹介するが、世界経済におけるドル支配を突き崩そうとする中国の切り札と言えるだろう。

一方、リブラに関連したヨーロッパの動きは、イギリスのEU離脱といったドラマチックなニュースに比べると一般的な関心は高くない。だが今後「ドル vs デジタル人民元」という構図が明確になってきた時に、ヨーロッパは第3極として無視できないものになりそうだ。

  • リブラに対抗するために「デジタル人民元を準備すべき」:中国人民銀行・前総裁(7/13)

「リブラは、従来の国際事業、および決済システムに影響を及ぼすコンセプトを発表した」

  • ファーウェイCEO:中国政府がFacebookリブラの競合を生み出すべき(7/28)
  • ECB専務理事、リブラは規制当局への「ウェイクアップコール」(7/9)

「規制当局や公権力にとってありがたい『ウェイクアップコール(警鐘)』だ」

国内外でキーパーソンがスタンスを表明

ブリュノ・ルメール 仏経済・財務相(写真:Shutterstock.com)

夏以降もリブラに強い逆風が吹き続けたことに変わりはない。CoinDesk Japanでは数多くのニュースを取り上げてきたが、ここではキーパーソンの発言をもとにリブラの動きを振り返ってみる。

  • メルシュECB専務理事、「リブラ」がEUにもたらす脅威について警告:ロイター報道(9/3)

「(リブラは)ECBのユーロに対する管理力を弱め、ユーロ圏銀行の流動性に影響を与えることで金融政策の伝達メカニズムを損ない、ユーロの国際的な役割を弱体化させる可能性がある」

  • リブラは「鳴り響く目覚まし時計」【FSB氷見野氏(金融庁)スピーチ・全文】(9/10)

「銀行、現金、そして規制当局。これらの古き良き3つの制度は、この先大きな変革を遂げなければならないでしょう。そしてその変革には、ある程度のディスラプションが必然的に含まれます。しかし、これらの3つは我々の経済システムの重要な基盤となるものであるため、ディスラプションが手に負えない無秩序なものとならないよう、変革のプロセスを制御する必要があります」

  • 米財務次官、リブラやビットコインは「アメリカの規制を遵守しなければならない」:報道(9/11)

「ビットコインであれ、イーサリアムであれ、リブラであれ、これら全ての企業に対する我々のメッセージは、同じです。アンチマネーロンダリングとテロリズムへの資金供与防止は、初めから設計に組み込まれている必要があります」

  • 仏経済相、Facebook「リブラ」の欧州内での開発を阻止すると発言:報道(9/12)

「完全に明確にしておきたいと思います。我々は、このような状況では、ヨーロッパにおいてリブラの開発を許可することはできません」

  • Facebook「リブラ」は「リスクとチャンス」をもたらす:スイス当局責任者(9/13)

「巨額の資金は風評被害のリスクをもたらす。世界中どこでも同じこと。しかし、スイスがそのようなリスクを避けるだけのために、二流の金融センターになってよいとは私には考え難い。決定的な要素は、スイスは巨大組織のための信頼できる規制と監督、そして適切な枠組みを備えているかどうか」

  • リブラは「止められないだろう」中国・仮想通貨責任者(9/24)

「リブラを歓迎する国はないが、いずれにしても止められないだろう」

「厳格な規制を設けても、人々がリブラを購入することを完全に止めることはほとんど不可能」

「我々は自国の金融主権と通貨を守る必要がある」

  • Facebook「リブラ」を妨げるつもりはない:スイス規制当局トップが発言(10/2)

「我々はこのようなプロジェクトを不可能にするためにここにいるわけではない。我々はオープンな気持ちで、同じリスクには同じだけの規制を必要とするという姿勢で、彼らに応える」

「私がより心配なのは、どこかの金融システムの薄暗い隅で開発され、仮想空間を通して広がり、ある日もう止められないほどに大きくなってしまうことのほうだ」

アメリカ、日本、ヨーロッパなど各国の規制当局は当然ながら、通貨主権、金融政策に及ぼすリスクを指摘し、アンチマネーロンダリング、テロ資金供与対策への懸念を述べた。

一方、中国は自国の中央銀行デジタル通貨「デジタル人民元」の発行を視野に入れているためか、より現実的なスタンスを取っているように思えた。

そして、ヨーロッパの一国だがEU加盟国ではなく、リブラ協会が本拠地を置くスイスはリブラを後押しするような姿勢を見せていることは興味深い。

スイスの取り組みについてCoinDesk Japanでは、以下の記事も公開している。

ブロックチェーンカンファレンス「b.tokyo 2019」にカリブラ幹部が登壇

キャサリン・ポーター氏(写真右、撮影:小島寛明)

リブラを取り巻く世界の動きを伝える中、フェイスブック子会社でリブラ向けウォレットの開発を行う「カリブラ(Calibra)」の幹部が来日。10月2日、東京・目黒で開かれたブロックチェーンカンファレンス「b.tokyo 2019」で、カリブラのビジネス開発ディレクターであるキャサリン・ポーター氏は、リブラが取り組む金融包摂(ファイナンシャル・インクルージョン)、グローバル企業に与える影響、カリブラの独立性を改めて繰り返した。

「これまでお金を貯める機会のなかった人たちでも、金融エコシステムにおいて価値を生み出むことができるように導くようなやり方で新しい顧客にアクセスすることを考えてみると、そうした人たちをグローバルなビジネスに導くことになる」

「リブラの通貨としての規模を考えると、支払いのために通貨の交換にかかるコストはなくなることになります」

「カリブラは、フェイスブックから完全に独立している。金融データはSNSとは切り離す。リブラのデータは、フェイスブック上のターゲット広告には使わない」

秋以降目立った脱退と「デジタルドル」議論

写真:Shutterstock

6月の発表から3カ月強、「b.tokyo 2019」開催後に事態は大きな展開を見せた。当初、リブラ協会への参加を表明していた大手カード会社のビザ、マスターカード、そしてマーカス氏がかつてCEOを務めていたペイパルなどが参加の見送りを表明した。

だがその一方で、10月14日にリブラ協会の設立総会が開かれ、当初の28から減ったものの、21社・団体でリブラ協会が発足。手痛いスタートとなったものの、実現に向けて1歩を踏み出した。

また、新しい議論も生まれてきた。「デジタルドル」だ。リブラへの反対に終始するのではなく、代替案を考える動きが浮上してきたと言えるだろう。中国のデジタル人民元が念頭にあることは間違いない。

  • デジタル米ドルは「避けられない道」:連邦準備銀行総裁(10/4)

「その後の向こう5年を見ている。次は何が来るだろうか。デジタル通貨関連だと考えている」

  • ペイパル、リブラ協会から脱退──ペイパル、同協会のコメント(10/5)

「我々はリブラの大きな目標を支持し続け、将来において連携する方法について継続的な対話を続けたいと考えている。フェイスブックはペイパルにとって長年の、価値ある戦略的パートナーであり、我々はこれからもパートナーであり続け、さまざまな面でフェイスブックをサポートしていく」

  • 米議員ら、決済大手へ「リブラ離脱」を要求——ビザ、マスターカード、ストライプ(10/9)
  • リブラ崩壊危機——脱退組にビザ、マスターカード、イーベイ、ストライプ、メルカドパゴ、ペイパル(10/12)
  • Facebook「リブラ」著名企業離脱後の理事会発足(10/15)
  • リブラ、離脱は問題ないとし、ローンチまでに100のメンバーを見込む(10/17)
  • デジタルドルを「積極的に」議論:米連邦準備銀行首脳(10/17)

「我々は連邦準備制度(Fed)でデジタル通貨の開発を追求もしくは推進することをまだ決定していないが、しかし積極的に検討し議論している」

10月、ついにザッカーバーグ氏が議会証言

写真:House Financial Services Committee

10月23日には、マーカス氏に続いて、フェイスブックの創業者兼CEO、マーク・ザッカーバーグ氏が下院金融サービス委員会で証言を行った。ザッカーバーグ氏は証言に先立って証言文を公開した。

  • リブラは「失敗している」金融システムを修復できる:ザッカーバーグ氏、議会で証言予定(10/23)

「私は、これは構築すべきことだと信じている。だが、現時点で我々は理想的なメッセンジャーではないことを理解している。我々はここ数年、数多くの問題に直面している。人々はこのアイデアをフェイスブックではない誰かに出して欲しいと思っているに違いない」

マーカス氏もリブラの必要性を中国のデジタル人民元との対抗軸でアピールした。

  • リブラを拒絶すれば、中国のデジタル人民元が勝利する:リブラ責任者(10/23)

「5年以内の未来に、我々が良い解決策を見つけられなければ、基本的に中国が『彼らがコントロールするブロックチェーン上で稼働するデジタル人民元によって』世界の大部分を再配線する」

下院金融サービス委員会の公聴会でザッカーバーグ氏は、選挙干渉から住宅差別、ディープフェイク(人物の顔を別人に置き換える技術)まで、同社について議論を呼んでいるさまざまな問題に関する厳しい質問に答えた。

そして、リブラ協会が必要なすべての規制当局の承認を得ることなしにリブラをローンチした場合、同社はリブラ協会から脱退すると述べた。

  • ザッカーバーグ氏、公聴会で証言:リブラ協会を脱退する可能性にも触れる(10/24)

「仮に、我々が前に進むために必要と考えている許可を受け取らず、協会が我々なしに進むことを選んだなら、その時は我々は協会のメンバーではなくなる立場を取ることになる」

2020年、リブラは予定通りローンチできるのか?

ザッカーバーグ氏の公聴会での証言の後、現在までのところ、リブラについては際立った動きはない。その分、さまざまな場所で、さまざまな取り組みが動き出しているのだろう。

  • リブラは「急進的」に見えるが「用意周到で合理的」AlipayやWeChat Payの脅威となる:テンセント(10/25)

「ウィーチャット・ペイ(WeChat Pay)やアリペイ(Alipay)といった比較的成熟したデジタル決済システムを持つインターネット企業はすべて、リブラがローンチされたら脅威に晒されることになる」

  • ツイッターCEO、リブラ参加「絶対にない」──ジャック・ドーシー氏(10/27)

「これはひとつの企業の恣意から生まれたものであり、私が個人的に信じていることや、私が当社に支持してほしいことと一致していない」

  • リブラは失敗、中国が国家デジタル通貨の元祖に:中国有力者(10/29

「技術はより成熟してきており、中国の中央銀行が国家デジタル通貨を初めて発行することになる可能性が高いと考えています」

  • 規制側から推進側に──リブラに懸念を示した欧州中央銀行の高官、国際決済銀行のイノベーション推進責任者に(11/12)

「BISに参加できることを大変うれしく思っている。テクノロジーが急速に変化しているこの時期に、私の専門知識をグローバルな中央銀行コミュニティーに提供できることを楽しみにしている。我々は金融の安定を支え、金融包摂(ファイナンシャル・インクルージョン)を推進するためにイノベーションのベスト・ユースを作らなければならない」

  • リブラ離脱のビザが新たなブロックチェーン開発──新技術でデータ管理業界を改革?(11/19)
  • 日銀「デジタル円の発行計画なし」「リブラと中銀デジタル通貨は異なるが、同じ問題起こし得る」──黒田総裁(11/20)
  • リブラに追い風か──スイス、ブロックチェーン開発の法的なハードルを撤廃へ(11/29)

リブラの登場と反発、大きなインパクトの後、一見、沈静化したように見えて、実際は水面下でより具体的な動きが進行しているようだ。

2020年、リブラは当初の予定どおりローンチするのか? それとも、また新たな動きを見せるのか? リブラにとって勝負の1年となるのは間違いない。

文:増田隆幸
編集:濱田 優
写真:Facebook/Libra image via Shutterstock