大手企業の離脱は心配していない:リブラ協会副会長

世界経済フォーラム(WEF)年次総会が開催されたダボスのメインストリート「プロムナーデ(Promenade)」で、リブラ協会の副会長ダンテ・ディスパルテ(Dante Disparte)氏はリブラプロジェクトについて語った。

最近の大手企業の離脱はそれほど心配しておらず、リブラは金融包摂(ファイナンシャル・インクルージョン)を強化するプロダクトのための実現可能なオープンソース・プラットフォームであると主張した。

リブラ協会はステーブルコイン「リブラ」の発行に取り組む企業コンソーシアム。リブラはフェイスブックが銀行口座を持たない数百万もの人々のために設計した仮想通貨だ。

マスターカード、ビザ、ボーダフォンといった当初メンバーの一部は離脱したが、ディスパルテ氏はプロジェクトは順調に進んでいると語った。

「我々は今、実際にかなりの数の関与を目にしている」と同氏は付け加えた。

「この6カ月間、プロジェクト構造とアプローチにおいて、我々は独断的ではないこと、そして規制当局や政策立案者からのフィードバックを広く取り入れていることを証明してきた。つまり、このプロジェクトが広く受け入れられ、前に進むために対処が必要な問題についてのギャップは小さくなっている」

ディスパルテ氏は、プラットフォームにおいて最も重要なことはオープンソースとしての性質と考えている。

「我々が構築している技術標準はオープンになっている」と同氏は語った。

「つまり、リブラ協会に参加しているか否かにかかわらず、リブラプロジェクトの立ち上げ業務やガバナンスに参加しなくても、このネットワーク上で開発するチャンスがある」

また同氏は「離脱した企業にも将来的に一緒に取り組む機会は大いに残されていると考えている。しかし現時点では、リブラ協会はミッションに沿って強められたコアであり、この大きな可能性を持つプロジェクトを象徴するガバナンスと立ち上げのチャレンジを見たいと考えている。つまり、なんら失われた熱意はなく、オープンテクノロジーは後の段階での将来的な関わりを可能にすると確信している」と付け加えた。

※動画は、US版をご覧ください。

翻訳:下和田 里咲
編集:増田隆幸
写真:Dante Disparte image via CoinDesk video
原文:Libra Vice Chair Not Worried About the Leavers