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アプトス（Aptos/APT）とは？
アプトス（Aptos）は、Meta社（旧Facebook）のメンバーによって立ち上げられた最も安全で拡張性のあるレイヤー1ブロックチェーンを目指すプロジェクト。このブロックチェーン内で使用されるトークンがAPTである。
アプトス（Aptos/APT）の基本情報
| 通貨単位 | APT |
| 承認方式 | PoS（Proof of Stake） Aptos BFT（Byzantine Fault Tolerance） |
| 開始日 | 2022年10月 |
| 中央機関 | Aptos Labs |
| オフィシャルサイトURL | https://aptoslabs.com/ |
| ホワイトペーパー | https://aptosfoundation.org/whitepaper/aptos-whitepaper_ja.pdf |
| 公式X（Twitter）URL | https://twitter.com/Aptos_Network |
アプトス（Aptos/APT）の特徴
ブロックチェーンに特化した独自言語「Move」を使用
アプトスは、ブロックチェーンに特化した独自の開発言語の「Move」を使用していることが特徴だ。Meta社で開発が進められていたプログラミング言語であり、同社のDiemブロックチェーンと呼ばれるプロジェクトに参加していた開発メンバーがアプトスに参加している。イーサリアムなどの代表的なブロックチェーンプロジェクトはSolidityがプログラミング言語に使用されている。
Moveは従来のSolidityと比較して、二重支払や所有権の重複が起こらない仕組みであるため、セキュリティが高く評価されている。ブロックチェーンに適したプログラミング言語を用意することで独自性がありながら高いセキュリティを実現している。
トランザクションを並立して処理できる「Block-STM」
アプトスは、トランザクションを並列して処理できる「Block-STM」を採用することで、高い処理能力を実現している。1秒当たり160,000を超えるトランザクションの処理が可能である。個別にトランザクションを処理するのではなく、並列処理することで処理のスピードを高めている。ブロックチェーンにおけるスケーラビリティ問題を解決することが期待される。
従来のPoSとAptos BFTの2つのコンセンサスアルゴリズムを採用
Block-STMにより並列処理を行うことから、アプトスは従来のPoS（Proof of Stake）と独自の「Aptos BFT（Byzantine Fault Tolerance）」の2つのコンセンサスアルゴリズムの採用が可能となった。Aptos BFTは、Meta社で開発されたDiem BFTにHotStuffというシステムを追加している。
HotStuffは、ノードの中から選ばれたリーダーが連携をまとめながら、全てのノードが連絡を取る仕組みである。この仕組みはビザンチン障害の対策にもなる。高い処理速度を目指しながら、セキュリティを高く保つために必要なシステムである。
アプトス（Aptos/APT）の歴史
アプトス（Aptos）は、Metaの元社員であるMo Shaikh氏とAvery Ching氏の発案によるプロジェクトである。Shaikh氏とChing氏は、Metaが独自に開発していたDiem（旧Libra）のブロックチェーン事業に携わっていた。しかし、MetaのDiem事業は規制当局の懸念から解体され、志半ばで終わっている。Diemに参加したShaikh氏とChing氏が技術を引き継ぎ、退社後に新たにアプトスを立ち上げた。
2022年から資金調達を開始し、わずか2回の機会で合計3.5億ドルの調達に成功し、期待値の高い暗号資産プロジェクトとして注目された。10月18日にメインネットをローンチし、同月から海外取引所にも暗号資産のAPTが上場した。2024年2月、日本でもOK Coin Japan（オーケーコインジャパン）に上場した。
アプトス（Aptos/APT）の今後
Web3の主要なプロジェクトになれるかどうか
アプトスはレイヤー1ブロックチェーンであることから、今後広がっていくことが予想されるWeb3ネットワークにおいて、主要なプロジェクトになれるかどうかが将来性を判断する上で重要になる。Meta社の元社員が開発したブロックチェーンということもあり注目度は高いが、同じMeta社の社員が開発し、Move言語を使用する競合プロジェクトにスイ（SUI）がある。
レイヤー1ブロックチェーンには従来のイーサリアムを含めて競合が多いため、アプトスが頭角を現わし、Web3の主要なプロジェクトになれればAPTの価格にも良い影響をもたらす可能性がある。
韓国における期待とマイナス材料の存在
アプトスは「ロッテグループ」の韓国部門や、韓国大手通信事業者の「SKテレコム」とパートナーシップの締結により、韓国市場において注目を集めており期待が高まっている。しかし、韓国の仮想通貨取引所では偽のAPTが出回る騒動が起きており、アプトス側に問題はなかったものの、偽トークンが出回った暗号資産として一部の投資家から認知されている状況にある。
しかし、一般的にマイナス材料となるトークンロック解除で目立って価格が下がらなかった実績もあり、ロック解除の時点でマイナス材料を上回るほど期待値が高いプロジェクトであったと分析できる。
アプトス（Aptos/APT）のチャート
アプトス（Aptos/APT）のチャートは以下の通りだ。2022年10月に上場後、2023年1月に1APT＝4.0ドル台を割り、そのときの水準が最安値となっている。
その後、Binanceなどの大手取引所に上場したことで注目を集めたこともあり、一気が価格が高騰。一時は1APT＝18.0ドル台をつけた。2023年10月にかけては下落傾向が続くが、1APT＝5.0ドル付近で底を打って回復基調となる。2024年3月時点では1APT＝13.0ドル台で推移している。
アプトス（Aptos/APT）の時価総額
オプティミズム（Optimism/OP）は決して歴史が長い暗号資産ではないが、全暗号資産における時価総額ランキングでは2024年3月時点で27位となっており、知名度が高いほかの暗号資産に決して劣らない水準だ。2024年3月時点の時価総額は約49億ドル。
時価総額が近い暗号資産を挙げると、25位のUNUS SED LEO（LEO）が約53億5,000万ドル、26位のFilecoin（FIL）が約53億4,000万ドル、28位のOptimism（OP）が約46億4,000万ドル、29位のImmutable（IMX）が約46億5,000万ドルとなっている。
アプトス（Aptos/APT）の購入方法
APTは国内取引所では2024年2月下旬からOKCoinJapanで購入できる。海外取引所でも購入可能であるが、CoinDesk Japanでは、金融庁に登録された国内の仮想通貨取引所で暗号資産を購入することを推奨している。
｜文・編集：CoinDesk JAPAN編集部
｜トップ画像：オフィシャルサイトより
