ビルドアンドビルド・旧バイナンスコイン(BNB)の特徴は? チャートと価格推移・将来性を徹底解説

Binance(バイナンス)は世界最大の暗号資産(仮想通貨)取引所であり、この取引所で発行される仮想通貨がバイナンスコイン(BNB)である。現在はBNBは「ビルドアンドビルド」と呼ばれている。

バイナンスコイン/ビルドアンドビルドは、Binance上で手数料割引などの優待が受けられるだけでなく、BSC(バイナンス・スマート・チェーン)の基軸通貨であることから注目を集めている。本記事では、バイナンスコイン/ビルドアンドビルドの特徴・チャートと価格推移・将来性について解説する。

バイナンスコイン/ビルドアンドビルド(BNB)とは?

バイナンスコイン/ビルドアンドビルド(BNB)はBinanceが設立された2017年にローンチされ、取引所の利用による優遇を重視したユーティリティトークンだ。ユーティリティトークンとは、特定のサービスを利用する際に実用的な機能を持つトークンのことであり、近年は決済以外にも機能を持った実用性のある仮想通貨が人気を集めている。

バイナンスコイン/ビルドアンドビルド(BNB)の特徴

バイナンスコイン/ビルドアンドビルドの主な特徴は以下の3つだ。

  • 手数料の優遇やIEOへの参加が可能
  • 定期的なバーン(償却)を行う
  • DappsのプラットフォームBSCで使用される

手数料の優遇やIEOへの参加が可能

バイナンスコイン/ビルドアンドビルドを所有するだけで仮想通貨取引所のBinanceを利用するメリットが大きくなる。主なメリットには取引手数料の優遇が挙げられ、最大で25%の割引が受けられる。さらに、トークンの保有量が一定数以上になるとBinanceのIEO(Initial Exchange Offering)への参加も可能になる。

IEOは、Binanceをはじめとする仮想通貨取引所が新たな仮想通貨を先行販売するサービスだ。IEOの参加者は、一般に販売される公開価格より安い価格で新たな仮想通貨を購入できる。バイナンスコイン/ビルドアンドビルドを保有するだけで、新たなコインを早期に取引できるという独自のメリットを享受できるのは魅力といえるだろう。

定期的なバーン(償却)を行う

バイナンスコイン/ビルドアンドビルドは、バーン(償却)を行うことで市場の流通量を減らし、現在出回っている通貨の価値を上昇、維持することが期待される通貨だ。バーンはトークンの価格や、生成されたブロック数を計算して、自動的に最適化して実行される仕組みとなっている。

利用者が増加し、新たに生成されるバイナンスコイン/ビルドアンドビルドが増えてもバーンを行うことで価値が将来的に増加することが期待されるため、手数料の優遇などのユーティリティトークンとしての側面を考えると長期的に保有することで、トークンの価値の上昇を含めた恩恵が得られやすい。

DappsのプラットフォームBSCで使用される

ここまでの特徴を踏まえるとバイナンスコイン/ビルドアンドビルドはBinance を利用する人でなければ特別にメリットが大きい通貨とは言い難いかもしれない。しかし、BSC(バイナンス・スマート・チェーン)の登場により、バイナンスコインの利用の幅は大きく広がった。

BSCとは、Binanceが開発、運営するスマートコントラクトのプラットフォームだ。Dappsの開発に利用され、決済速度が速く、ガス代と呼ばれる手数料の低さから、現在Dappsの主流といわれるイーサリアムよりも優れていると注目を集めている。

バイナンスコイン/ビルドアンドビルドはBSCの基軸通貨であるため、BSC上のDappsが増えるほど、Binanceの利用者の増加に関わらず、トークンの利用者の増加も期待される。つまり、Binance以外でも利用できることが大きな強みとなっている。

バイナンスコイン/ビルドアンドビルド(BNB)のチャートと価格推移

出典:CoinMarketCap

2017年、Binanceのサービスが開始する11日前にバイナンスコインは公開され、ローンチした。

バイナンスコインが上場したタイミングは、仮想通貨バブルの最中だった。上場タイミングが最適であったこともあり、2018年初めには約2,573円を記録。その後もBinanceのIEO プロジェクトであるBinance Launchpadのサービスを展開し、再び2019年6月に約4,164円の最高値を記録した。

2021年はDefiやBSCで注目を高めた1年となった。バイナンスコインが大きく躍進し、時価総額ランキングも大きく上昇した。2021年5月に価格は7万円台まで上昇し、一度は下落に転じるものの再び7万円台に復活し、最高値の約74,250円更新した。

背景には仮想通貨市場全体が大きく高騰していたことと、BSCへの期待感が高まったことが挙げられる。これまでバイナンスコインは取引所のユーティリティトークンという位置づけであったが、BSCに高い将来性を見出し、バイナンスコインを所有する人が増えたと考えられる。全仮想通貨の時価総額ランキングではビットコイン、イーサリアムに続く3位に浮上した。

2022年は、仮想通貨市場の下落と合わせる形で下落するが、時価総額ランキングは2022年10月時点で4位から5位を推移しており高い順位をキープしている。仮想通貨の時価総額ランキングは1位のビットコインと2位のイーサリアム以外は入れ替わりが激しく、一時的に上位であったとしても期待感が失われれば大きく順位を落としてしまうことも珍しくはない。全体的に売りが優勢の流れが続いているものの、バイナンスコインに対する期待感は失われていないと考えられる。

2022年から2023年にかけては、暗号資産市場全体が軟調だったこともあり、高騰に沸くことは無かったが、2023年11月を起点に価格は上昇基調に。2024年2月には5万円台を回復し、その後、短期間で10万円台に到達する勢いで価格が高騰した。

バイナンスコイン/ビルドアンドビルド(BNB)の時価総額

バイナンスコイン/ビルドアンドビルド(BNB)の時価総額は、2024年3月末時点で全暗号資産ランキングにおいては4位となっている。ステーブルコインであるTether USDt(USDT)を除けば、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)に次ぐ規模だ。

時価総額は約15兆8,000億円。ちなみにビットコインの時価総額は約210兆円、イーサリアムの時価総額は約67兆円となっている。

時価総額でバイナンスコイン/ビルドアンドビルド(BNB)に続く暗号資産としては、Solana(SOL)が約12兆7,000億円、XRPが約5兆1,000億円となっている。

バイナンスコイン/ビルドアンドビルド(BNB)の将来性

バイナンスコイン/ビルドアンドビルドの将来性に関するポイントは2つある。

  • BSCで開発されるDappsの増加
  • リキッドステーキングの主要銘柄

BSCで開発されるDappsの増加

Dappsは現在、イーサリアムが主流であるが、BSCで開発されるアプリが増えるほど将来への期待が高まる。現在、BSCで開発されている主要なDappsには、UniswapやPancakeSwapなどのDefi(分散型金融)分野で期待されているDEX(分散型取引所)が挙げられる。

BSCの存在は、バイナンスコイン/ビルドアンドビルドを取引所のユーティリティトークンからDapps ・Defi・DEXに関連する有力な仮想通貨にした。それゆえに高い将来性が期待される。

リキッドステーキングの主要銘柄

バイナンスコイン/ビルドアンドビルドのブロックチェーンであるBNBチェーン上にはリキッドステーキングが導入されている。リキッドステーキングは、トークンを預け入れて金利を得ながら、トークンの取引や運用ができる仕組みだ。

BNBチェーンに導入されているリキッドステーキングではバイナンスコインが預入金額は42億円に達している。よって、BNBはリキッドステーキングの主要銘柄になることが期待される。ユーティリティトークンとしても保有でメリットが得られる仕組みが多いのは長期保有を促す材料になるだろう。

バイナンスコイン/ビルドアンドビルド(BNB)の購入方法

バイナンスコイン/ビルドアンドビルドは、バイナンスジャパンの口座を開設することで取引できる。bitbankでも取り扱いがある。